子どもが昼寝しなくなって睡眠時間が心配になったら

子どもの昼寝時間はだんだん短くなり、多くは5歳ごろには昼寝をしなくなります。だんだん昼寝の時間が短くなってきたり、今までどおり日中遊ばせているのに夜の寝つきが悪くなったり…子どもの睡眠は足りているのか!?と心配になることもあるでしょう。幼児期の睡眠については、どのようなことに気にかけたらよいのでしょうか。

幼児期の睡眠状況は個人差が大きい!子どもの成長に合わせて午睡時間を確保しよう
幼児期は特に、家庭によって生活サイクルの違いが出やすい時期です。両親共働きで保育園に通っている場合は保育園で午睡時間が設定されている・家で子どもを見ている家庭は毎日十分に身体を動かして遊ばせられるとは限らない…など、生活によって午睡の状況は変わります。
また昼寝の時間は本人の体力や気質でも差がでます。早い子では2歳頃から、遊ぶことが楽しくて昼寝を嫌がり、夜まで起きていられる子もいるでしょう。食べ物の好き嫌いと同じように、睡眠時間も個性ととらえて本人の特性をつかみましょう。


睡眠時間が確保できているかはトータルの睡眠時間でチェックする
自分の子どもが十分な睡眠時間が確保できているかは、午睡と夜間の睡眠時間を合算したトータルの睡眠時間ではかるようにしましょう。1日のなかで、3歳までであれば11~12時間程度、0歳までであれば10~11時間程度の睡眠が確保できていれば特別な心配をする必要はありません。
保護者としては「何時までには寝てほしい」「夜間の睡眠時間は●時間は確保したい」などの理想があったとしても、子どもの日中の様子をみて活発に過ごしていればOK!と割り切ることも大切です。

子どもにとって無理のない範囲で生活リズムを整えよう
幼児期の睡眠については、「夜寝てくれないと困るのに午睡が長すぎると困る」「昼寝で熟睡しているのに無理に起こすのは脳に良くないのではないか」など相反する悩みがつきません。それでも小学校への就学が近づくにつれ、学校のスケジュールに合わせて生活リズムを整え始める必要があります。
子どもが寝付けない様子のときはテレビなどの情報機器とのかかわり方を見直す・起こすタイミングは寝返りをしたりごそごそ動いたりするレム睡眠のタイミングを見はからうなど、子どもの身体に負担のかからないような配慮をしながら、子どもの睡眠をより質のよいものにしてあげましょう。


まとめ & 実践 TIPS
研究によると日本の子どもの睡眠時間は、諸外国と比較しても短いことがわかっています。しかし、成長期に十分な睡眠時間をとっていない・良質な睡眠をとれていないことは将来心身ともに悪影響を及ぼす可能性も指摘されています。睡眠のとり方については個人差があるので周囲と比較することはせず、子どもの特性をみながらよりよい睡眠を確保できるよう取り組みましょう。

出典:未就学児の睡眠指針(厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/000375711.pdf

マニュアル等厚生労働科学研究等成果
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/boshi-hoken/gyousei-01.html